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加害者更生プログラム52週修了者体験談(Sさんのケース


ステップのグループワーク52週を終えて
現在、私には別居生活が1年と2カ月になる嫁Nさんと2人の娘がおります。
 これまでの学び体験を発表せていただく前に、「考え改める」機会を与えてくれた娘達に感謝するとともに、一年の長きに亘りご指導いただいた栗原理事長はじめスタッフの皆様、そしてステップで共に学びあった仲間の皆様に御礼を申し上げます。本当に有難うございました。

 DV被害は昨今マスコミの情報番組等で大きく報道され社会問題となりまたその加害者のDV行為は一生直らないとまで言われております。でも私はステップで学んだお陰で見事に「考え改める」ことができました。
 ステップのグループワークは、かつて経験のない学び方でした。お互いがお互いのプライドを再構築すべく、幸せな人生を取り戻すために本音で意見し、素直に相手の意見を受け入れる。この本音で意見の応酬・・・。これこそが自分の間違いに気付き、何をすればいいのかを考えさせてくれる環境だと思います。気が付くと私自身が自然に「聞く・話す」を繰り返していました。
「大切な人の心」を取り戻すんだという強い気持ちがあれば、最優先するのは何か・またどうすればいいのかを気付かせてくれました。
 20歳で結婚し、結婚生活47年になる私のDV行為を話しますと、30歳位までは肉体的暴力・殴る蹴るはあたりまえ・怒鳴る・脅す・お前は俺の言う通りにしていればいいんだよ・・・等々。嫁さんを人間扱いしているとは思えない行為が続く日々でした。
そんなある日、私の暴力が原因で嫁さんの入院騒ぎがありました。これを境に肉体的暴力は終りましたが、私のDV行為自体は止りませんでした。
その後も家具類等物品を壊す・ねちねち・だらだらと一方的に夜通しの詰問攻め等々が日常茶飯事でした。それが原因で嫁さんは鬱状態に陥とともに難聴障害を煩う結果となり現在に至っております。

ステップの学びに参加するきっかけは、長女(当時44歳)に勧められて栗原理事長との夫婦面談が始まりです。(これも別々に受ける有様でした。)
当時66歳の私は嫁さんに対しDVをしていう感覚はありませんでしたし、ましてはこの歳になって夫婦生活に他人様のアドバイス等受け入れる気持ちは毛頭ありませんでした。
グループワークでの学びも、両親の夫婦仲を案じ東奔西走していた娘達の顔をたてるつもりで、2~3回位の学びで辞めるつもりで始めました。
ところが5週目の「執着」についてのグループワークで、表現し難い激しい衝撃を受けました。「拘る・しがみつく」は己の身勝手さ・弱い者いじめ以外の何物でもないことに気づいたこと、また学びの仲間が本音で討論している姿に深く感銘受け、自分自身を見詰める絶好の機会だと思いステップに対する考え方を改めました。

このとき以後現在も、【変わる】の5項目を毎日欠かさずに朝食前に「考えが・・・」・「行動が・・・」・「習慣が・・・」・「性格が・・・」・「人格が変われば、人生が変わる」と 3回 声を出して読み上げております。
約半世紀もの長い期間、こんな私のDV耐えて来た嫁のN子さんのために、今度は自分の生涯を掛けて感謝し続け、いつの日かN子さんが本心から許せる気持ちになり「この人と一緒で良かった」と言われる状態に回復するまで償い続けていく覚悟で日夜精進していきます。
   最後に再び、頑固者の私に「考え改める」を実現させてくれたグループワー
クで恥も外聞もなく本心から言い合えた学び仲間の皆様・栗原理事長とスタッ
フの皆様、本当に有難うございました。 

 

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